掲載日 2025.06.09
Yさん 30代 吃音
大学以来10年ぶりの就活でブランクが大きく、中途採用の就活/障がい者の就活もどうすればいいのか全く分かりませんでした。そんなときに、ディンプルの担当キャリアアドバイザーさんが「明治安田生命さんは障害への配慮がとても手厚い会社です。弊社からの紹介で今まで多くの方が入社していますが、退職した方がいらっしゃらないんですよ。」と教えてくださったのが、応募のきっかけです。
最初は、「そんないい会社、自分には絶対無理だ」と思いました。もともと自分は、トーク力が強みでした。しかし、そのトーク力は障害でボロボロになってしまったので、就活をする上で、全く自信がありませんでした。ですが、キャリアアドバイザーさんの後押しもあり、挑戦してみよう、ということになりました。
選考では、2名の方が面接を担当してくださったのですが、お2人とも私の緊張を和らげるためか、終始にこやかにお話しくださいました。自分が障害によりあまり話せないため、代わりに沢山話して盛り上げてくださり、そんなお気遣いがとても嬉しかったのを覚えています。それだけでなく、面接の際にお声がけした受付の方も、とても丁寧なご対応で、事前に明治安田生命のHPを見た際に書かれていた“やさしい会社”の印象そのものだと感じました。
選考が進むほど、障害への配慮のある会社なのだと感じることが増え、是非とも入社させていただきたいという思いが強まりました。
人事部の中にある部署で、グループは10人程度、現在は女性比率が高いです。年齢層は20~50代(各世代にそれぞれ複数人)と幅広く在籍しており、障がい者活躍、女性活躍、シニア活躍、風土醸成などを推進している部署です。その中で障害者枠の採用業務は、4・5人で対応しています。
入社後はまず、入力業務・データまとめ・書簡業務などから業務に慣れていき、半年後には障害者枠の採用業務・マニュアルの改善などを担当するようになりました。応募書類を見て、障害や配慮事項が現場とマッチングするかどうかの判断、各現場への確認・交渉業務を行います。希望した支社に通らなかった求職者の方などは、通えそうな他支社に提案することもあります。各現場のニーズやマッチ度を探りながら進めることが必要です。
8:50 出勤・体操
8:55 メール確認・応募者対応・各人材紹介会社対応・所属からの照会対応
17:05 退勤
※12:00からお昼休みが1時間あります
※繁忙期には残業することもあります
自分が担当した方が入社になり、数か月後、その方が入社後所属された支社から「〇〇さんが活躍しています!」という報告を受けると嬉しくなります。
また、何かを改善していく作業が好きなので、マニュアル改善業務なども楽しく、やりがいがあります。単純作業よりは、頭を使うような仕事がしたいと思っていたので、その思いが叶い、重要なお仕事を任せていただき、大変ありがたく感じています。
やりがいとは少し異なるかもしれませんが……障害者採用業務で全国の所属の採用担当者とやり取りをしていると、要所要所に、障害者採用・障害者活躍にとても前向きな担当者がいらっしゃいます。こういった方々がいらっしゃることが、とても嬉しく、有難く感じます。
これは良いギャップですが、席に着くと、前後左右、親切で優秀な方ばかりで驚きました。自分は障害で話ができないこともあり、最初はものすごく緊張していましたが、周りの方が全員とてもフレンドリーで、その優しさがありがたかったです。その優しさの一方、業務に対しては皆さん鬼気迫るほど真摯でまっすぐに取り組まれていて、すごい空間で仕事させていただいているな……と、大変幸せに感じました。わからないことについて質問をすると、皆さん丁寧に分かりやすく説明して下さるので、自分も同じようにしっかり丁寧に対応しなければと気が引き締まります。ですが、その気持ちにまだまだ自分の能力が伴っておらず、業務における各所からの質問や依頼事項にすぐに対応できないときは、申し訳なく感じます。
健康維持への意識に変化があったのもいいギャップでした。会社として健活を推進していて、それによって自分の健康意識も変わりました。エアロバイクを買って毎日こいだり、食事にも気をつけるようになりました。
これもいいギャップになるのですが、会社ではJリーグ観戦数の目標があり、年に3回ほど見に行きます。これまではTVで観戦することばかりでしたが、実際に現場で見ると、空気や音、サポーターの熱を全身に感じることができて楽しかったです。(最初に観戦しに行ったときなどは、サポーター席で本気の応援をしてヘトヘトになりましたが、充実感がありました!)
入社後に少し困ったこととしては、想定より通勤時間がかかったことです。事前に調べた際には片道70~75分で、少し長くかかるのは覚悟の上でしたが、実際に通勤すると、ラッシュや乗り換えなどにより10分ほど多くかかります。電車の遅延もよくあり、出社するだけで疲れてしまうのは、少し困った点でした。 また、入社後のフォロー体制として、電話応対と接客ができないため免除していただいていたり、会議発表等の際には、口頭が難しいためチャットで発表したりなど、配慮いただいております。
採用業務に従事しながら感じたこととして、自分のような吃音の障害をもつ方は、話はできない・しにくいながらも、そういった点以外は問題なく就業できるケースが多いです。そういったケースのマッチングがもっとできるようになれば、と思います。また、吃音で「精神障害者手帳」を取得できることを知らない方も多いので、健常者枠で苦しい思いをしながら頑張っていらっしゃる方なども、採用に繋げられないかと考えています。
また、業務のスピードと正確性の向上や、仕事に活かせる資格を取ること、日々を健康に過ごすことも目標としていきたいですね。障害者採用業務を通して、より会社に貢献していきたいです。