障がい者向けオフィス型サービスとは?特徴やメリット・デメリットを紹介 | 障がい者向け求人ディンプルチャレンジ

障がい者向けオフィス型サービスとは?特徴やメリット・デメリットを紹介

掲載日 2023.04.14

障がい者の雇用機会創出や、職場定着率を高めるため、オフィス型サービスを導入する企業が増えています。令和6年度からは法定雇用率の段階的な引き上げが決定しており、オフィス型サービスの需要はさらに高まることが予測されます。
この記事では、障がい者向けオフィス型サービスの特徴や、メリット・デメリットについて紹介します。

障がい者向けオフィス型サービスとは

オフィス型サービスとは、障がい者を雇用したい企業に向けて、専門業者が人材紹介やサテライトオフィスでの業務サポートなどを行うものです。
障がいのある従業員は企業に直接雇用されますが、日々の業務は基本的にサテライトオフィスで行います。

障がい者向けオフィス型サービスのイメージ

出典:株式会社ディンプル「障がい者の雇用/定着支援サービス」

サテライトオフィスには支援員が常駐しており、企業担当者の指示を受けながら従業員への教育や研修、業務のサポートなどを担当します。従業員が業務に慣れてきたら、通常のオフィス勤務に移行することも可能です。

障がい者向けオフィス型サービスが普及した理由

法定雇用率の引き上げなどにより、障がい者雇用に力を入れる企業は多く、雇用障がい者数は増加傾向にあります。
とくに近年は、精神障がい者の雇用者数が大幅に増えているものの、職場定着率の低さが課題となっています。

就職後3ヶ月の職場定着率(%) 就職後1年の職場定着率(%) 勤続年数
身体障害 77.8 60.8 10年2ヶ月
知的障害 85.3 68 7年5ヶ月
精神障害 69.9 49.3 3年2ヶ月
出典:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業情報センター「障害者の就業状況等に関する調査研究」

精神障がい者の中には「不安や緊張を感じやすい」「周囲の人の言葉に敏感で疲れやすい」といった特性がある人もいるため、通常のオフィス勤務は難しい場合があるのです。
このような状況をふまえ、障がい特性に配慮した働き方の選択肢として、サテライトオフィスを活用した障がい者雇用が注目されるようになりました。
現在では、障がい者雇用支援事業を行う企業の多くが、オフィス型サービスを提供しています。

障がい者向けオフィス型サービスのメリット

障がい者雇用に課題を抱える企業や、一般企業で働きたい障がい者にとって、オフィス型サービスにはさまざまメリットがあります。

  • 短期間で障がい者雇用をスタートできる

    障がいのある従業員がサテライトオフィスで働くためには、障がい特性にあった労働環境を整備する必要があります。オフィス型サービスでは、バリアフリー環境が整ったサテライトオフィスを使用するため、障がいのある従業員がすぐにテレワークを始められます。
    休憩用ベッドや個別ブースなど、さまざまな障がい特性に配慮できる環境が整っており、従業員も安心して働けるでしょう。
  • 採用から職場定着まで一貫したサポートが受けられる

    オフィス型サービスを利用すれば、障がい者の採用から定着まで、豊富なノウハウをもつ専門業者のサポートが受けられます。
    「自社の希望にマッチする人材が見つからない」「障がい状況にあわせて業務を切り出すのが難しい」といった悩みを抱える企業でも、障がい者雇用に取り組みやすくなります。
    専門知識をもつ支援員のサポートを受けられることは、新たな環境で就労することに不安を抱える障がい者にとっても心強いでしょう。
  • 希望にマッチする人材を確保しやすくなる

    採用競争が激しい大都市圏の企業などであれば、サテライトオフィスの活用により、地方にいる人材を確保しやすくなります。
    通勤に不安を抱える障がい者も雇用しやすくなるため、自社のニーズにあった人材に出会える可能性が高まるでしょう。

障がいのある従業員にとっては、福祉作業所で働くより高い給与が得られることや、雇用先の福利厚生を利用できることも大きなメリットです。

障がい者向けオフィス型サービスのデメリット

オフィス型サービスの利用にあたっては「オフィス利用料や人材紹介料がかかる」「障がい者雇用のノウハウを社内に蓄積しにくい」といったデメリットがあります。
オフィス型サービスを利用して障がい者を雇用する場合でも、企業が果たすべき雇用責任は変わりません。
専門業者によるサポートを受けながら、障がい者雇用に対する社内理解を促していくことや、採用や定着に関するノウハウを積極的に獲得していくことが大切です。

まとめ

障がい者雇用に力を入れる企業が増えているとはいえ、法定雇用率を達成している企業は全体の約半数程度にとどまっています。
自社だけで障がい者雇用を推進するのが難しい場合には、オフィス型サービスを活用するのも有効な方法です。
オフィス型サービスを提供する事業者は複数あるため、サービスの特徴や利用料、サポート体制などを比較しながら選ぶと良いでしょう。

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